『へびつかい座ホットライン』ジョン・ヴァーリイ ー 未完の未来史の非・集大成


ジョン・ヴァーリイのSFの書き方、あるいはSF作家としての在り様は、先輩のコードウェイナー・スミス、ごくちょこっとだけ後輩のウィリアム・ギブスンに馬鹿にならないほど似ている。3者ともに短篇の名手で、その画期的なシリーズ短篇の数々が少しずつ描き出す未来世界像のもたらすヴィジョンのインパクトが、時代の最高峰SF作家としての評価の素になっている。いきおいそのシリーズ内長編は、構築世界周遊エクストラヴァガンザの要素が強くなり、個々の短篇が持つコアなアイディア描写や語りのテイストの魅力は薄まりがちとなる。スミスの『ノーストリリア』、ギブスンの『ニューロマンサー』が短篇群を下敷きにすることなく独立した長編としていきなり出されていたとしたら、と仮定してみれば、言わんとするところは判っていただけよう。












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