「おかしなことを聞くね」ローレンス・ブロック — ノヴェレットの魔術師#8


ジョン・コリア、ロアルド・ダール、スタンリイ・エリンのような、思いきり広義で言えば「ミステリ」のジャンルに入るが、その短篇の価値がミステリ、クライム・ストーリーとしてのそれに限られるわけでもなく、むしろそのアイディアや語り口の結構や文章術の巧みさや人間心理の洞察の鋭さにあり、したがって見事な「短篇」としか言いようのない短篇を書く小説家がいる。その価値の多くはエンディングでの「やられた!」感に因っており、読者は必ず読み返しの際に、どこで自分が「やられ」に向かっての段階的な罠に引っ掛けられたのかをも見つけるべく意識して読んでしまうものだ。彼らの極上の短篇が10年20年越しでの何度もの再読に堪えるのは、それらが単なる「アイディア・ストーリー」に留まるものではないからだ。










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